アセスメント用語

主なアセスメント用語  (出典:ISO/IEC 33001:2015 [JIS X 33001:2017])


アセッサ(assessor)
プロセス属性の評定に参加する個人

アセスメント依頼者(assessment sponsor)
アセスメントの実施を要求し,そのために財政面の資源又はその他の資源を提供する,診断対象組織単位の内部又は外部の,個人又は団体

アセスメント参加者(assessment participant)
アセスメントの対象範囲内で責任をもつ個人。(例として,アセスメント依頼者,アセッサ,組織単位の要員などがある

アセスメント指標(assessment indicator)
プロセス属性の評定時にアセッサの判断を支援するものとして使用する客観的証拠の出処
注 例としては,プラクティス,情報項目又は資源がある。

アセスメントチーム(assessment team)
共同してプロセスアセスメントを行う一人以上の人の集まり

アセスメント範囲(assessment scope)
アセスメントを行う境界の定義。アセスメント入力の一部として提供するもので,アセスメントの組織上の範囲,対象として含めるプロセス,プロセスの品質水準及びそれらのプロセスを運用している背景を含んでいる(3.2.16参照)

基本プラクティス(base practice)
首尾一貫して実行する場合,特定のプロセス目的の達成に貢献する活動

客観的証拠(objective evidence)
あるものの存在又は真実を裏付けるデータ
注 客観的証拠は,観察,測定,試験又はその他の手段によって得ることがある(JIS Q 9000:2006,3.8.1)

共通プラクティス(generic practice)
首尾一貫して実行する場合,規定されたプロセス属性の達成に貢献する活動

組織単位(organizational unit)
首尾一貫した事業目標の範囲で運用する一つ以上のプロセスを展開し,アセスメント範囲の基盤を形成する,識別された組織の一部
注 組織単位は,小さな組織では組織全体かもしれないが,典型的には大きな組織の一部である

成熟度(maturity level)
利用されている成熟度モデルの範囲で評価される組織単位の成熟度を特徴づける,組織プロセス成熟度の順序尺度上の値

成熟度モデル(maturity model)
組織プロセス成熟度の規定された尺度上の水準と関連するプロセスセットを識別する,一つ以上の規定されたプロセスアセスメントモデルから派生するモデル

組織プロセス成熟度(organizational process maturity)
組織単位が,その現在又は計画された事業ニーズの達成に寄与する定義された範囲内のプロセスを首尾一貫して実行する程度
注 定義された範囲は,規定された成熟度モデルの範囲である。

プラクティス(practice)
プロセスの実行を助ける特定の活動(PMBOKガイド第4版)

プロセスアセスメント(process assessment)
プロセスアセスメントモデルを用いた,組織単位ごとのプロセスの統制のとれた評価

プロセスアセスメントモデル(process assessment model)
一つ以上のプロセス参照モデルに基づく,規定されたプロセス品質特性を診断する目的に適したモデル
注 個別のプロセス品質特性を扱うプロセスアセスメントモデルは,タイトルにその特性が分かる識別子を含めることができる。 例えば,プロセス能力を扱うプロセスアセスメントモデルは,“プロセス能力アセスメントモデル”と名付けられる。

プロセスインスタンス(process instance)
プロセスが具体的に識別できる1回の実行

プロセス参照モデル(process reference model)
プロセス間の関連を記述する体系と,プロセス目的及びプロセス成果という言葉で記述された適用分野中のプロセス定義とでなるモデル

プロセス成果(process outcome)
プロセス目的の達成によって観察できる結果(JIS X 0160:2012,4.27)
注 成果の説明文は,次の一つを記載する。
- 作成物の生産
- 顕著な状態変化
- 例えば,要求事項,目標などの規定された制約への合致

プロセス属性(process attribute)/ プロセス品質属性(process quality attribute)
プロセス品質特性の測定可能な性質

プロセス属性成果(process attribute outcome)/ 達成成果(achievement)
規定されたプロセス属性の観察可能な達成の結果

プロセス属性評定(process attribute rating)
診断対象プロセスに対する,プロセス属性の達成度合いの判断

プロセスの背景(process context)
プロセス属性評定の判断,理解及び比較可能性に影響を与える因子の集合。アセスメント入力として文書化する

プロセスパフォーマンス(process performance)
プロセスの実行によって,プロセス目的が達成される程度

プロセスパフォーマンス指標(process performance indicator)
個別のプロセスパフォーマンスの判断を支援するアセスメント指標

プロセス品質(process quality)
規定された背景で使用されるときの,明示的な利害関係者のニーズ及び暗示的な利害関係者のニーズを満足するプロセスの能力

プロセス品質水準(process quality level)
診断対象プロセスのプロセス属性評定から導き出される,プロセス品質特性の達成尺度上の値

プロセス品質指標(process quality indicator)
プロセス品質特性の判断を支援するアセスメント指標

プロセスプロファイル(process profile)
診断対象プロセスのプロセス属性評定一式

プロセス目的(process purpose)
プロセス実行の高位の目標及びプロセスの有効な実行によって見込まれる成果(JIS X 0160:2012,4.26)
注 プロセスの実行は,利害関係者への明らかなメリットを提供することが望ましい。

目標プロセスプロファイル(target process profile)
必要とされる一つのプロセスに対して,必要なプロセス属性及びその必要な評定値を示すプロセスプロファイル

リードアセッサ(lead assessor)
アセスメントを指揮し、プロセスアセスメントの適合性を監視し検証する能力を持つアセッサ