プロセス改善 (2/3)
2. プロセス改善のステップ
プロセス改善は、典型的にPDCA (プラン、ドゥー、チェック、アクト)のステップを踏みます。下図は、コンピータのPPIM手法からの引用ですが、 プロセスモデルを使用したプロセス改善の特徴は、図のように、改善の一環として、プロセスアセスメントを使用することです。アセスメントの項でも述べているように、プロセスアセスメントには、3つの種類(クラス)があって、改善フェーズの異なるフェーズで、それぞれに適したクラスのアセスメントが使われます。
図では各ステップで重要なキーワードを取り上げています。 ビジネスケースとは、改善のコスト対効果を分析をすることにより、改善に対する投資判断をすることを意味します。 言うまでもありませんが、効果を上回るコストをかけることは改善の意味がないことになります。 改善とは、あらかじめ効果を目論んで行うものであることを示唆しています。
図の一つのサイクルを成熟度レベルの各段階に合わせて回すこともありますが、CMMIの連続表現やISO15504/33kでは、いくつかのプロセス領域に絞りつつインクリメンタルに実施することが考えられます。

コンピータ, PPIM: Process Professional Improvement Management より
このサイクルを回すために、どれくらいの時間が必要かは、対象組織の規模や取り組もうとするプロセスの数、現行のプロセスの状況等に依存します。 SEIでは、定期的に統計情報をとっており、それによると成熟度のレベルを一つあげるために要する期間は図のようになっています。

SEI, 'Process Maturity Profile', March 2010より
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